【エアタトゥー】イギリス空軍「レッドアローズ」のアクロバット飛行…RIAT 2018にて

前回までは主に2017年RIATの模様をお伝えしましたが当記事以降は2018年分も併せて紹介します。好天に恵まれたこともあって写真は2018年のものが大半です。

さて、今編はRIATホスト国であるイギリス空軍アクロバットチーム、レッドアローズです(以下”レッズ” と略しますが浦和ファンの方はご諒承を)。

RAF “Red Arrows”について

BAEホーク×9機で構成される「ヨーロッパ御三家」アクロチームの一つです。チームは1964年に設立され…、などと拙者が駄文を書き連ねても意味が無いので、以下、私なりに感じたレッズの特徴と魅力です。

  • 構成が緻密に練られていて各演技の繋がりが良い。飛行展示中に観客の目の前から消える時間は殆ど無い。
  • 従って写真を撮るなら演技途中でのレンズ交換は厳しい。満遍無く撮るなら高倍率ズームで頑張るかサブ機が必要。クロス系の演技も多く、フィルム時代はどうやって撮っていたのだろうか?
  • ローショーでもそれはそれで十分見栄えする演技構成。流石は天気の不安定さで定評のある(?)イギリスのチームと感心。尚、筆者はブルーのローショーも好きです。
  • 使用機材であるBAEホーク、機体の雰囲気やサイズ感はT-4に似ているがエンジン音は中々の爆音系。推力は十分なようで、9機全体での優雅な動きとスピード感溢れる機動のメリハリある構成は見事。
  • 会場アナウンスの途中に流される編隊長の音声が気合満点で楽しい。まるで猛獣が吠えるような雄叫びはネイティヴでも何を言っているのか意味不明の模様。周りの人達は “Oh my… we got a mad captain…” と苦笑していた。
  • 白赤青のカラースモークをこれでもかと駆使する。クロスの瞬間にスモークの色を切り替える妙技も見所の一つ。
  • 世界のアクロチームの中でも年間の展示飛行の回数が際立って多く、RIATやファンボローに展開中も「F1イギリスGPの開幕式にちょっくら行ってきますわ」といった感じで出動していました。

私がこれまでレッズを見たのは2016年アイルランドのブレイエアショー、同じく2016年の珠海エアショー、そして2017年と2018年のRIATでした。

RIATでのレッドアローズ

演技を終えたフレッチェ・トリコローリとのすれ違い。どちらも「矢」というのが共通点。

離陸は3・2・4機の順。特に見せ場は無く淡々と離陸します。

隊形を整えて会場後方から進入。ここから演技開始です。

前半は隊形を変えながら全機でのパスやロール系演技を行います。

編隊飛行での各機の近さにはそれ程拘っていないようで、アメリカのバーズや青天使の超密集隊形のように各機の翼が重なるような魅せ方とはコンセプトが違うようです。それでも9機がこんなにきっちり揃ってループするのは十分凄いですが。

前半の大技。ブルーで言うコークスクリューを9機でやるような感じの演技です。

良く見ると芸が細かくて、観客の前に差し掛かったところでバレルロールする外側2機のカラースモークを白に、内側の機はカラーに切り替えています。

旋回して遠ざかりながらも執拗なまでにロールを続けます。

結局、機体が点にしか見えないほど遠ざかるまでロールを続けていました。

後日撮影データを見たらこの演技の時間は50秒以上。その間ずっとロールし続けるPさんの体力と空中感覚に感心します。

7機が垂直上昇して散開します。

Palm Tree=ヤシの木と言っていました。

2機 vs 2機のクロス。写真は取り敢えず広めに撮って証拠写真でお茶を濁します…。

1対1でのクロスも見ものです。クロスする瞬間にスモークをカラーに切り替えて…

ターンして会場奥でもクロス。ここでは赤青混ぜて紫になっています。

違うポジションから撮ったものですが、戻ってきた2機が再びクロスします。

見応え十分なのは良いのですが、これだけカラースモークを焚かれると空の色が濁ってしまうという難点もあります。

スモークが残っている中で撮ったショットです。空の色が紫色掛っていますね。

それはともかく、この直後に行うクロスが凄い。

各機がどう動いているのか良く分かりません。

傘型隊形に突っ込んでゆく演技。前回紹介したパトロイユ・スイスで言うところのトンネルですね。私がこれまで見た中だとフレッチェ・トリコローリー、ブラックイーグルスも同様の演技を行います。

2017年のローショーでは観客から見て平行に行っていました。

2016年にアイルランドで見た際は2機が7機に突っ込んでゆくパターンもありました。

連続ロールバック。ブルーインパルスも2010年前後にダブルロールバックという演技をやっていましたが近年は止めたようですね。

赤と青が交互にロールするので各機の動きが分かり易く、この機動はカラースモークが有ってこそ栄える演技と感じます。

定番のキューピッドやレインフォールも行います。

イギリス空軍創立100周年だった2018年は垂直に”100″を描く演技もありました。

大英帝国の誇り「レッドアローズ」

近年は我らがブルーインパルスも国民的な人気(特に某ドラマ放映以降)を得ています。しかし、イギリスにおけるレッズは国民的な人気だけではなく、英国の「誇り」や「敬愛」に近い感情を抱かれているように感じます。

例えば…

ウィリアムズ時代のナイジェル・マンセルのカーナンバー”Red 5″はレッズにあやかったものでした。Donington Collectionsに展示されていたFW11。

また、ヒースロー空港出国エリアのフライト情報パネルで”Goodbye”メッセージを送るイギリスの著名人や名物おじさんの中には…

レッズのPさんも出演していました。ちょっと表情が堅いのが良いですな。

当然エアショーではグッズ店が何軒もあります。

こういった微笑ましい姿も会場のあちこちで見掛けます。

レッズが珠海(香港からすぐ近く)まで来ていた2016年は、更に足を延ばして日本にも来て欲しかったですね。しかし、このところ軍事分野でも妙に仲が良い日英関係を考えるとレッズ来日は夢ではないかも知れません。

或いは、ブルーがRIATに遠征してフェアフォードの空を舞う?

何れにしても、実現すれば感動です。

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