サーブ ドラケン&ビゲンやスピットファイア保存機のデモフライトなど…アイルランドの航空ショーにて

欧米のエアショーを訪れて感心することの一つとして、第二次大戦期に活躍したものなど、古い飛行機がしっかり動態保存されていてエアショーで飛行展示を見せてくれることが挙げられます。

零戦をエアショーで飛ばすだけで論争が起きる我が国とは大違い云々…といった野暮な話はここでは止めておきます。ともかく、有料のエアショーであればちゃんとギャラを受け取ったりもしながら古い飛行機≒産業遺産を動態保存するという環境や精神、社会的な理解はヒコーキファンとして純粋に羨ましく感じます。

このアイルランドでのBray Air Display以降、北米のエアショーやRIATなどを幾つか訪れる機会に恵まれた私などは、最近ではスピットファイアやP-51の飛行展示を見ても「ああ、また飛んでますなぁ」としか思わなくなってきた程で、”Heritage Flight”は欧米のエアショーでポピュラーな存在です。

BrayでのHeritage Flight

特に、スウェーデンで動態保存されているサーブの2機をここで見ることが出来てアイルランドまで行った甲斐がありました。

サーブ ドラケン & ビゲン保存機のデモフライト

第二次大戦期のレシプロ機より、こういった超音速時代のジェット戦闘機を維持するのは大変なことだと思いますが、単にフライパスするだけでなく、アフターバーナーを焚きながら宙返りを披露したりしてくれて感動でした。

サーブ・ドラケン

各機が飛んだ時間はそれぞれ10分程度でした。ジェット戦闘機は高熱に晒される消耗部品が多いので機動飛行の時間は最小限に抑えているのかも知れません。また、騒音の問題なのか安全上の理由なのか、他機のフライトよりもかなり遠くを飛んだのは残念でした。この時の機材、D500+80-400mmでは全然足りなくて、ご覧の通り以下の写真は思い切りトリミングしています。

エアショーのガイドブックによると保存しているのはSwedish Air Force Histric Flight(SwAFHF)というNGO団体で、Facebook(スウェーデン語)を見たところ、パイロットはかなり年配(と言うか、ほぼお爺ちゃん)のようですが元気なデモフライトを見せてくれました。こういったパイロット人生、憧れます。

サーブ・ビゲン

子供の頃に飛行機図鑑で見て「何か変な形やなぁ」と思ったものですが、実際に飛んでいる姿は中々、と言うか、かなりカッコ良かったです。

空自でも(当て馬的な位置付けながら)F-104後継機の候補になったこともあるそうですが、「やっぱりファントムの方がカッコ良いな」と思いつつ「でも日の丸仕様のビゲンも悪くなかったのかも」などと思いながらデモフライトを見ていた私です(結局どっちやねん?)

ジェット機でも超音速機だと設計や部品、電子装備などが急速に高度化・複雑化していた時代なので動態保存はこの時代のものがギリギリかも知れません。人気のあるF-14はイランとの関係もあって特に管理が厳重ですが、それ以外、例えばF-104などの所謂センチュリーシリーズも今や博物館での展示しか見れませんね。

2. フーガ・マジステールのアクロバットチーム

Patrouille Tranchant(パトロイユ・トランシャン)というフランスの民間アクロバットチームで、使用機材は空軍アクロバットチームのパトロイユ・ド・フランスも1964年~1980年まで使っていたフーガ・マジステール練習機です。

V型の尾翼が美しく特徴的です。

このチームは単にこの機種を保存することだけが目的ではなく、優美な機体や優れた運動性という理由もあってマジステールを使っているのだと思いますが、既に各国の軍からは退役している機種なのでヘリテージ機と言えるでしょう。

アイルランド空軍も1999年まで練習機としてマジステールを運用していたそうです。

尚、チーム名のPatrouille Tranchant(パトロイユ・トランシャン)の”tranchant”を辞書検索すると「刃」とか英語の”sharp”が出てくるのですが、エアショーのガイドブックにはフランスのGroupe Tranchant(カジノ運営会社のようです)がスポンサーとの説明文がありました。

アイルランド国旗色のカラースモークはこのショーのために準備したものとのことで、芸が細かいですね。

3. デ・ハビランドの保存機

デ・ハビランド DH.84ドラゴンとチップマンク練習機。共にアイルランドのヒストリック機保存財団のものです。

こちらのDH.84 ドラゴンは1936年製で、アイルランド・イギリス間の往来に使われ、退役後はエア・リンガスに譲渡されイベントなどに使われたり、一時は博物館で展示されていたものです。その後、2011年、エア・リンガスの75周年を記念して飛行可能状態にレストアされたそうです。

4. スピットファイアとシーファイア

スピットファイアと、艦上型のシーファイア。特にスピットファイアはRIATなど、イギリスのエアショーではお馴染みの存在です。

ただ、ここで見たスピットファイアはちょと珍しい複座型でした。

元々は単座型だったものを大戦後、複座型に改造しアイルランド空軍の練習機として使用されていたものです。

次の記事では民間アクロバットチームやアイルランド空軍機を紹介します。

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