ミノルタ α-7000の中古品を購入…程度良品をソウルにて

ミノルタのα-7000を買ってしまいました。ソニーのα7000ではありません。”MINOLTA”のα-7000(ハイフン入ります)です。このアルファ7000は私が中学生の頃、今は亡き父が発売直後に購入した「世界初のまともに使えるAF」一眼レフカメラで、私が初めて触れた一眼レフカメラでした。

α-7000の想い出

1985年発売のカメラですので今や30年以上前の立派なクラシックカメラです。

父が買ったのは1985年の発売直後。当時「αショック」と言われたほどの人気で注文が殺到して発売当初は入手困難だったようです。父はミノルタに遠い親類が居て、その縁を頼って何とか早々に入手したようなことを語っていた記憶があります。

1985年(タイガースが21年振りに優勝し日本シリーズも制した年)、兄は高3で受験勉強中、また、母は胆石の手術直後で養生中で夏休み中に暇を持て余す私を可哀そうに思ったのか、父と二人で北陸方面へドライブ旅行に行った想い出があります。

私が初めてα-7000で写真を撮ったのはその時のことで、水族館のイルカショーでイルカがジャンプしたりする様子を撮ったことを覚えています。それまでまともにカメラに触れたことが無い私でも自在に撮ることができたのが嬉しくて無駄なショットも多数あったのでしょう。フィルム時代だったので「おいおい、あんまり沢山撮るなよ」と言われたような記憶もあります。

父のα-7000はその後どこかで地面に落してボディーが割れてしまい、α-7000ではない新しいαに買い替えていましたが、我が家のα-7000もその後買ったαも今は実家には残っていません。

そういった想い出のあるカメラなので中古カメラ屋を巡る度に「α-7000無いかなぁ」と探してはいたのですが、有ってもジャンク品の山の中に積まれていてグリップは加水分解してボロボロ、外装は傷だらけ、電池室は液漏れでぐちゃぐちゃといったコンディションのものばかりで流石に買うには至りませんでした。

そんな中で先日、ソウル風物市場でα-7000に遭遇。触ってみると液晶に液漏れがあるものの露出計もまあ正常に作動しシャッターも大丈夫そうな個体でした。「こいつ、動くぞ」と、アムロが搭乗するガンダムになった私の心、足は既にカタパルトに乗ってました。

ただ、問題は価格で店主の言い値は10万ウォン(≒1万円)。一応交渉してみましたが、「これ、レンズはSONYのデジタルでも使えるからそこそこ人気があるんですよ」とのこと(ほんまかいな?)。

一応、更に食い下がってみたものの値引きする気配は無く意外と強気。まあ、ここソウルでα-7000に逢ったのも何かの縁ですな。タイムカプセルを開ける気分で買ってしまったというのが購入の顛末です。

そうそう、こんなカメラだったなぁ

α-7000購入前に親父が使っていたのはキヤノンAE-1。当然操作系はダイヤル式、各種表示は当然ダイヤルに刻まれた数字、ファインダー内のメーターも指針式でした。それに対しα-7000の表示は液晶デジタル、操作系も全てボタン式。更にシャッターボタンは指で触れるだけでスリープからスタンバイ状態になるなど当時は「未来のカメラがやってきた」でした。

また、シャッターボタンを半押しするとAFが駆動します。今や当たり前の機能ですがこれも斬新でした。

露出補正、ISO設定、撮影モード、DRIVE(シングル、連写、セルフタイマー)の切り替えは左側のボタンで行います。これらのボタンを押しながらシャッター側の青い▽△ボタンを押して操作します。ISOボタンについては、フィルムのISO値はDXコードを自動で読み取ってくれるので通常は触れる必要はありません。露出補正は+/-0.5刻みで最大+/-4.0までの補正が可能です。

電源はスライド式のスイッチ。真ん中のONにしておくと電子音は鳴らないという気遣いもあります。また、A、S、Mに設定中でも、その上の”P”のボタンを押すとプログラムモードに戻ります。操作系は30年以上経た今触れても良く練られた設計と感じます。

液晶に漏れがあるのは古いα-7000に良くある持病なので諦めましょう。

MODEボタンを押しながら▽△を押すとこのように撮影モードが切り替わります。”PROGRAM”のスペルを上手く活用した表示です。

左側にも▽△ボタンがあり、A、Sモードではこちら側でも操作できます。Mモードではシャッター側の▽△ボタンはシャッター速度を、レンズ側▽△では絞り値を設定します。絞りリングを廃した代わりにレンズマウント横のボタンで絞りをコントロール。よく考えた設計です。

スマホを押し付けて撮ったので写りが悪いですがファインダー内はこんな感じ。AFポイントは勿論中央の1点のみです。

レンズ35-105mm f3.5-4.5、フィルター径は55mm。当時の価格は62,000円だったようです。うちの父が使っていたのはこれではなく28-85mm f3.5-4.5でした。このレンズ、ずっしりしていて作りも良く実物は中々高級感があります。

簡易マクロは一昔前のズームレンズに良く有った機能です。

テレ端まで伸ばすとこんな感じ。うちに来た個体は傷もなくズームリングのゴムもまずまず綺麗です。レンズ内にカビや曇りもありません。

ミノルタが満を持して世に出したαマウント。

コンディション

フィルム室は綺麗で、シャッターにグリスの滲みなどもありません。モルトも弾力があって生きています。

電池室も綺麗に掃除されています。しかし、やはり液漏れしたことがあったようで接点のバネには水色っぽい結晶が少し付着しています。

韓国で購入したものですが注意書きは英語と日本語です。

ミノルタのストラップをサービスで付けて貰いましたがα-7000の純正では無いと思います。コンディションはイマイチで触るとポロポロとゴミが落ちます。

ファインダーのLEDイルミネーターもちゃんと点灯します。

当時のライバル、ニコン F-501と私所蔵のF-501と並べてみました。

このF-501も以前ソウルで購入したものです。

思い切ってαマウントに切り替えたミノルタと伝統のFマウントを堅持したニコン。マウント径は、ミノルタαは50mm、ニコンFは44mmです。

フィルム巻き戻しは手巻きだったり操作系がダイヤル式だったりするF-501。これはこれで好きですが、発売当時、やはりF-501は古臭く見えたことでしょう。

α-7000というカメラ、カクカクした80年代的なデザインや写真ではプラスッチッキーに見える質感など少々安っぽく見えるかも知れません。しかし、改めて実物を手にすると当時ミノルタが社運を賭けて世に出しただけあって高級機とはちょっと違う類の「良い物感」を感じます。

尚、発売当時、ボディーの定価は88,000円でした。

恐らく当時α-7000で撮った写真

1983年発売の7代目クラウンで、我が家のクルマでした。時期的に考えるとα-7000で撮ったものと思います。前述の北陸ドライブ旅行もこのクルマで行きました。流石に今更これを常用する気はありませんが、たまにはフィルムを通し、亡き父との想い出として大切に保管するつもりです。

その後… 後日追記

ボディーもレンズも文句無しの完動品でした。時々防湿庫から出してジージーとAFを動かしながら遊んでいます。ボディー+レンズで1万円程度。30年以上前のタイムカプセルと考えればまあリーズナブルで楽しい買い物でした。

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